常設展示室
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百済の建物

王宮里遺跡展示館は5つのテーマで構成されており、順路に沿ってご観覧ください。

② 百済の建物

  • 王宮里遺跡の建物跡は、これまで百済時代の建物跡が15棟、統一新羅のものが6棟、高麗時代のものが1棟、計22棟が確認されました。
  • 百済時代の建物跡は基壇の築造材料によって石垣基壇建物と瓦積基壇建物に区分され、礎石の有無によって礎石建物と掘立柱建物に、積心(*建物の重量により地盤が沈下することを防ぐために礎石の下を掘り返し、砂利などを詰める施設)の造成方法によって積心建物と土深積心建物に区分され、基壇なしに株柱と補助柱を建てて壁体を作った壁柱建物跡などが確認されました。
  • 重要建物跡の多くは礎石を使用した基壇建物跡が主となっていたとみられますが、正殿建物跡のように土深積心建物跡や瓦積基壇建物跡、掘立柱建物跡も確認されています。建物跡の位置は、正殿建物跡は中門の中心軸と同一線上に位置していますが、その他の建物は寺院へと変遷する過程で撤去され、金堂跡と講堂跡を除けば大部分、中心から外れた東側にかたよった場所で発見されました。
  • 王宮里遺跡の中門を入って最初に見える正殿建物跡は王宮内最大の建物であり、周辺からは首府銘瓦が出土し、土深積心の独特な基礎工法が確認されました。また、他の建物とは異なり、建物の前面に広い空間(広場)があり、国の重要儀式や儀礼を行っていた正殿建物と推定されています。
百済の建物 01 百済の建物 02
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